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「〜さん、登記所から電話入ってます」「やべっ!補正かも?!」〜嘱託書等の文字の訂正・加入・削除の方法

法務局からの電話。

「あ、〇〇法務局の登記部門ですが、提出された嘱託書の件で……」

この第一声を聞いた瞬間、心臓が「ドクン!」と跳ね上がりますよね。

「補正(ほせい)」の連絡です。

でも、焦る必要はありません。内容の不備ならともかく、単なる誤字脱字(記載ミス)なら、その場で直し方を教わればすぐに解決できます。

今回は、意外と知らない「登記嘱託書の正しい訂正作法」について解説します。修正液は絶対NGですよ!

目次

1. 基本ルール:修正液・砂消しは禁止

まず大前提として、登記に関する書類(嘱託書、委任状、承諾書など)は、修正液や修正テープを使ってはいけません。

また、塗りつぶして元の文字が見えないようにするのもNGです。

不動産登記規則 第45条 第2項(要旨)

  • 訂正・削除した文字は、なお読むことができるようにしておかなければならない。
  • 訂正した字数(〇字削除、〇字加入)を欄外等に記載し、その部分に押印しなければならない。

「間違えた履歴」も含めて記録に残すのが、公文書のルールです。

2. 訂正方法は「商業登記」を真似ろ!

「具体的にどう線を引いて、どこにハンコを押せばいいの?」

そう思って法務局のHPで「不動産登記 訂正方法」を検索しても、分かりやすい図解が出てこなくて困ったことはありませんか?

そんな時は、「商業・法人登記」の案内を見てください。

実は、不動産登記規則(45条)と商業登記規則(48条)は、訂正に関する条文が一言一句まったく同じです。

つまり、「商業登記の訂正例」=「不動産登記の訂正例」としてそのまま使えます。

リンク:商業・法人登記の申請書様式についての訂正方法

3. 実践! 正しい訂正の3ステップ

では、具体的なやり方を図解(イメージ)で解説します。

例として、「くまのみ区」と書いてしまったのを、「くまのみ市」に直す場合を見てみましょう。

手順①:間違った文字を線で消す(元の文字は残す)

間違えた文字の中央に一本線(または二重線)を引きます。

この時、黒く塗りつぶさず、元の「区」という文字が読める状態にしておきます。

手順②:正しい文字を書き加える

消した文字の近く(通常は横か上)に、正しい文字を書きます。

手順③:欄外に「字数」を書いてハンコを押す

ここが一番のポイントです。

書類の欄外(余白)に、何文字直したかを記載し、その近くに「嘱託書に押した印鑑と同じもの(職印など)」を押します。

【記載例】

  • 訂正の場合: 「1字訂正」
  • 削除して追加した場合: 「1字削除、1字加入」

※なお、欄外ではなく、訂正箇所(二重線)の上に直接ハンコを押して済ませる簡易的な方法もありますが、公印は持ち出せないため、官公署の嘱託書としては「欄外記載(捨印方式)」の方が一般的です。

4. よく使う「記載パターン」集

訂正の状況に合わせて、以下の文言を使い分けてください。

  • 文字を直す(A→B):「〇字訂正」(または「〇字削除、〇字加入」)
  • 文字を消すだけ(A→なし):「〇字削除」
  • 文字を足すだけ(なし→A):「〇字加入」

まとめ:焦らず「作法」通りに

法務局から「補正です」と電話があっても、慌てる必要はありません。

登記官に「どこを直せばいいですか?」「欄外訂正でいいですか?」と確認し、今回紹介した手順で処理すれば大丈夫です。

  1. 修正液は使わない。
  2. 線で消して、元の文字を見せる。
  3. 欄外に「〇字削除、〇字加入」と書いてハンコ。

この3つさえ守れば、補正なんて怖くありません!
ですが、補正とならないような書類作成を心がけましょう!!

不動産登記規則45

(申請書等の文字)
第四十五条 申請書(申請情報の全部を記録した磁気ディスクを除く。以下この款(第五十三条を除く。)において同じ。)その他の登記に関する書面に記載する文字は、字画を明確にしなければならない。
2 前項の書面につき文字の訂正、加入又は削除をしたときは、その旨及びその字数を欄外に記載し、又は訂正、加入若しくは削除をした文字に括弧その他の記号を付して、その範囲を明らかにし、かつ、当該字数を記載した部分又は当該記号を付した部分に押印しなければならない。この場合において、訂正又は削除をした文字は、なお読むことができるようにしておかなければならない。

商業登記規則48

(記載の文字)
第四十八条 申請書その他の登記に関する書面に記載する文字は、字画を明確にしなければならない。
2 前項の書面につき文字の訂正、加入又は削除をしたときは、その旨及びその字数を欄外に記載し、又は訂正、加入若しくは削除をした文字に括弧その他の記号を付して、その範囲を明らかにし、かつ、当該字数を記載した部分又は当該記号を付した部分に押印しなければならない。この場合において、訂正又は削除をした文字は、なお読むことができるようにしておかなければならない。

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