目次
はじめに:理屈より「パターン」で覚えよう
教科書的に言うと、登記の目的は「①特定要素(順位番号)+②権利の種類+③処分分量+④登記の種類」で構成されます……なんて説明をされても、「で、結局どう書けばいいの?」となりますよね。
現場の実務では、以下の2つのグループに分けて覚えてしまえば、9割の業務はカバーできます。
- 「ターゲットを特定」したい時 → 番号を書く
- 「権利そのもの」を動かす時 → 番号は書かない
【早見表】用地実務で使うのはこの3つ!
もっと具体的に、皆さんがよく使う登記で見てみましょう。
| 登記の種類 | 登記の目的の書き方(正解) | 番号は? | 理由(先輩の解説) |
| 住所変更・氏名変更 (名変登記) | 1番所有権登記名義人住所変更 | 書く | 共有者(AさんとBさん)がいる場合、「どっちの住所が変わったの?」を特定するために番号が必要です。 |
| 抵当権抹消 (ローン抹消) | 1番抵当権抹消 | 書く | 土地に複数の抵当権がついている可能性があります。「どの借金を消すの?」を特定するために番号が必要です。 |
| 所有権移転 (用地買収・売払い) | 所有権移転 | 書かない | 所有権(権利そのもの)が丸ごと動くので、番号で特定する必要がありません。「所有権」と言えば一つしかないので。 |
覚え方のコツ
- 「変更」と「抹消」は、ピンポイントで狙い撃ちするので番号が必要(スナイパー型)。
- 「移転」は、権利をごっそり動かすので番号は不要(バズーカ型)。
迷ったらここを見よ! 最強の「答え合わせ」場所
レアなケースで「これ、どっちだ?」と迷ったら、自己判断せずに法務局の公式ひな形を確認するのが確実です。
▼ 法務局ホームページ:不動産登記の申請書様式について
(「申請書」の様式ですが、「嘱託書」でも書き方は同じです)
例えば、「住所変更」の様式を見てみましょう。
<記載例:1-1 登記名義人住所・氏名変更登記申請書>
登記の目的 1番所有権登記名義人住所変更(注1)
(注1) 甲区(所有権に関する欄)何番の所有権の登記名義人(所有者)の住所を変更するのかを表示します。
このように、注釈を見れば「何番の~を表示します」と書いてあるので、「あ、番号が必要なんだな」と判断できます。
まとめ:一行目のミスは目立つ!
- 住所変更・抵当権抹消 → 「1番」が必要!
- 用地買収(所有権移転) → 「1番」は不要!
「登記の目的」は嘱託書の一番上に書く項目です。
ここで間違っていると、法務局の登記官に「お、この担当者、慣れてないな?」と第一印象で思われてしまい、その後の審査の目が厳しくなる……かもしれません(笑)。
この「書き分け」をマスターして、スマートな嘱託書を作成しましょう!
余談:用地実務で申出をすることはないですが
相続人申出書の申出の目的は、付記も書きます。


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